せどりで出品まではできたんですけど、なかなか売れません。どうすればいいんでしょう?
出品はできても、価格設定を間違えていると商品は売れません。価格設定はせどりで利益を出し続けるための肝です。今回は私が実践しているルールをまとめてご紹介します。
この記事はこんな人に向けて書いています
- せどり初心者で、どのくらいの価格で出せば売れるか分からない人
- 売れない在庫がたまってきて、価格の見直しをしたい人
- 「利益は出ているはずなのに現金が増えない」と悩んでいる人
せどりで「仕入れはうまくいっているのに、思ったより売れない」と感じることはありませんか?
実は、仕入れ以上に「価格設定」こそが、売れるか・利益が残るかを左右するカギなのです。
この記事では、私がこれまでに試行錯誤してたどり着いた「価格設定のルール」「やらないルール」、そして「価格改定のタイミング」について、実体験を交えてわかりやすくお伝えします。
- 初心者が陥りがちな価格設定ミスとその対策
- 私が実践している価格設定&改定ルール
- 売れない商品への対応
目次
価格設定がせどり成功のカギ
Amazonは「1円差」で売れ行きが変わる
Amazonで商品を効率的に販売するためには、カートを取得できるかどうかが非常に重要です。
カートボックスに表示されてい商品は、基本的にクリックされず、売れる確率が大きく下がります。
この「カートの取得条件」は公式には公開されていませんが、販売価格が間違いなく影響していることは明らかです。
つまり、たった1円の差が、売れる・売れないを分けることもあるのです。
私がこれまでの販売経験で感じている、カート取得に係るポイントは以下の通りです。
- 販売価格が安い(最安値に近い)
- そのカテゴリ、商品の販売実績が多い
- アカウント評価件数(特に新規出品者かどうか)
- 出品中の商品在庫数が多い
アカウント評価が「新規出品者」の場合は同じ価格でもなかなかカートが取れない印象があります。
さらに、同価格帯のFBA出品者が複数いる場合、在庫数に応じてカート獲得の割合が調整されているのでは?と感じることもあります。
例えば・・・
- セラーA:10個
- セラーB:3個
- セラーC:1個
という在庫状況だった場合、それぞれのカート取得率は
- セラーA 10/(10+3+1)=約71%
- セラーB 3/(10+3+1)=約21%
- セラーC 1/(10+3+1)=約8%
このように、在庫数以外の条件が変わらない場合、同じ価格帯でも在庫数が多いセラーが優遇されているような動きを感じています。(あくまでも個人の経験に基づく考察です。)
常に変動する価格と、価格設定のジレンマ
Amazonの商品価格は常に変動しており、日によっては数時間単位で価格が上下します。
そのため、一度設定した価格を放置していると、いつの間にか最安値より高くなっていてカートが取れなくなることもあります。
逆に、周りのセラーが値上げをしていて自分だけ突出して安く販売してしまい利益を取り逃がしてしまうことも。
確かに、常に最安値を維持していればカートを取りやすくなり、売れるスピードも速くなります。
しかしその分、利益率はどんどん削られていき、「売れているのにお金が残らない」状態に陥りがちです。
逆に、最安値よりも高い価格で設定した場合は、最安値の商品が売れるまではカートは取れません。
「販売される見込みがある」と判断して価格を維持するか、値下げするかの判断が難しいのです。
ここで重要になるのが、利益率と回転率のバランスを一定に保つことです。
利益だけを追い求めても売れなければキャッシュは回らない。
回転だけを求めて値下げを繰り返せば、利益が削られていく──。
価格設定のコツは、「自分がどこまで価格を下げていいか」「どのくらいで売れる想定か」という軸を持ち、ルールをもって価格に向き合うことです。
私が実践している価格改定のマイルール
回転率重視と利益率重視の仕入れ戦略
私の場合、仕入れの時点で「この商品はどのくらいで売れる見込みか」をある程度想定しています。
- 回転率重視の商品:1か月以内での販売を目指す
- 利益率重視の商品:数か月かけて利益をしっかり取る
このように、性質の異なる商品をバランスよく仕入れることで、キャッシュフローの安定を図ることができます。
回転率重視の商品は最安値に貼り付け
回転率重視で仕入れた商品は、基本的に常に最安値に合わせます(=“貼り付き”)。
自分以外の最安値セラーがいなくなったら、その次に安いセラーの価格に合わせて、少し値上げします。 ただし、値上げの上限は、あくまでKeepaで確認した過去の販売価格まで。不自然な高値設定にはしません。
利益重視商品は3ステップで価格調整
利益率重視の商品は、出品後の期間を3つのフェーズに分けて(例:販売期間3か月想定なら1か月ごと)価格を調整しています。
- 初めの1/3期間:希望販売価格で出品。「この値段で売れたら嬉しいな」という価格で設定
- 次の1/3期間:Keepaの販売数と出品数を見て、「月間販売数 > 同価格帯の出品数」となるように価格調整
- 最後の1/3期間:最安値に貼り付けて販売を促進
このように段階的に価格を見直すことで、「利益も確保しつつ、売れ残りを回避する」バランスのとれた価格戦略が実現できます。
私の場合、
- 回転率重視:販売価格が10,000円未満の商品
- 利益率重視:販売価格が10,000円以上の商品
おおよそこのような基準で考えています。
在庫保管料なども踏まえると、10,000円以上の販売価格でないと、長期間かけて販売するメリットが出にくいと感じています。
実際に過去に販売してうまくいった例をご紹介します。
- 仕入日:2023年10月
- 仕入値:15,794円
- 販売日:2024年2月
- 販売価格:29,800円(利益10,214円 ※手数料などを除く)
この商品は「1年かけて売れればいい」という想定で、やや強気の価格に設定していました。
結果として、安いセラーの在庫が先に売れていき、最終的に私の希望価格で販売できたのです。
このように、状況に応じて価格を調整しながら販売することで、大きな利益を得られるケースもあります。
よくある失敗Q&A|売れない原因とその対策
Q. アカウント評価がなかなか増えません
Amazonで商品を販売しても、購入者がレビューを残してくれる確率は非常に低く、「100件に1件」とも言われています。
そのため、はじめのうちは低価格・高回転の商品を中心に販売し、まずは評価1件を獲得することを目指しましょう。
評価がつくことで、カートの取得率や購入者からの信頼度が向上し、販売の土台が安定していきます。
私の場合・・・
- 過去の販売数 6,487個
- 評価数 47件
- 評価率 約7%
やはりレビューがもらえる確率はかなり低いです。
ちなみに商品お届け日後、5~30日の期間はAmazonの「レビュー依頼機能(レビューリクエスト)」を使って、購入者に評価をお願いすることもできます。
私も初めのうちはこの機能を使って、レビューを獲得しました。

Q. 最安値競争で利益が出なくなりました
価格競争が激しく、最安値がどんどん下がってしまうことはよくあります。
特にランキングが低く回転の悪い商品で、在庫を早く処分したいセラーが多い場合、値下げ合戦に発展しがちです。
こうした場面では、焦って価格を下げ続けるのではなく、状況を見て一歩引く判断も重要です。
もし資金に余裕があるなら、過去の相場を確認した上で、敢えて価格競争に加わらず、次の価格帯に合わせて待つという選択肢もあります。
私がよく使う方法を紹介します。
ある商品で、以下のような価格帯のセラーが並んでいたとします。
- 500円(最安値) セラーA・B・C・自分
- 700円 セラーD
- 710円 セラーE
※KEEPAでみると、過去の相場はおおよそ700円前後
このような状況で、最安値のセラーたちが少しずつ価格を下げ合っている場面では、私はあえて最安値には合わせず、700円に価格を戻して待ちます。
なぜなら・・・
- 最安値のセラーの商品が先に売れていくことで、ランキングが上昇
- どうしても早く売りたいセラーがいなくなり価格競争が終息
- 相場が回復すれば、自分の商品が適正価格で売れ、利益もしっかり確保できる
つまり、「売れ残り回避・相場回復・利益確保」の一石三鳥を狙う戦略です。
ただし、この方法は「ある程度の販売数がある商品」「価格競争が一時的」と判断できる場合に限ります。
判断を誤ると永遠に価格が戻らずに、大きく損をすることもありますので、自己判断でお願いします。
Q. ライバルがいないのに売れません
Amazonで販売していると、
「ライバルがいないし、最安値にもしているのに、なぜか売れない…」
という場面に出くわすことがあります。
そんなときは、次のような原因が考えられます。
まず1つ目は、相場よりも価格が高すぎるケースです。
たとえ今の価格が最安値でも、過去の販売履歴(相場)と比べて割高だと、なかなか売れません。
ライバルがいないのに一気に過去の相場に落としてしまうと、せっかく大きな利益を逃してしまうことになるので、1週間単位ずつ価格を徐々に下げていき様子を見ましょう。
もう1つは、そもそも商品に需要がない場合です。
セラーセントラルの「全在庫の管理」画面には「ページ閲覧数」という項目がありますが、
この数字が低いと、商品ページそのものが見られていないことになります。
こういった商品は、いくら価格を下げても売れない可能性が高いです。

こういった商品は「在庫処分タイムセール」「在庫買い取り業者への売却」や最悪「廃棄」も視野に考える必要があります。
「在庫処分タイムセール」「在庫買い取り業者への売却」は、FBA在庫管理画面から選択することができます。
私も以前、ライバルもいないし最安値にも合わせているのに全く売れない商品を多く抱えていました。
ページ閲覧数を確認すると、月の閲覧数も0件。当然、販売実績も0件
「せっかく仕入れた商品だし、赤字で売るのも気が引ける」そんな思いで持ち続け、在庫保管量がかさむばかり・・・
でも、ある時からこういう商品は、思い切って処分することにしました。
- 売れない商品なのに在庫保管料だけがかかり、実質マイナスになっていた
- 売れる見込みもないのに、価格改定に時間をかけていた
- 結果として、在庫パフォーマンス指標も悪化していた
こうして在庫処分をすることで、せどりにかける時間単位の利益を上げることができたと思います。
このように、「売れない原因」を把握して、早めに見切りをつけることも在庫管理では大切です。
まとめ|価格設定は「感覚」ではなく「ルール」で
価格設定は、仕入れと同じくらい重要な“売上を利益に変えるための最終工程”です。
最安値にこだわりすぎれば利益が残らず、逆に高すぎれば売れずに在庫が積み上がる・・・そんなジレンマに悩まされることも多いはずです。
だからこそ、「どこまで下げられるか」「どのくらい待つか」という自分なりのルールを持つことが大切です。
私自身も、試行錯誤を重ねながら「回転重視の商品は最安値」「利益重視の商品は段階的に価格調整」といったスタイルにたどり着きました。
この記事で紹介した考え方や実践例が、あなたの価格戦略のヒントになれば嬉しいです。
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この記事は、「ちょうどいい自由」を求めて資産形成中の普通の50代サラリーマン「Kei」が、自身の実体験をもとに執筆しています。
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