――せどりで利益は出ているのに、なぜか口座残高が増えない
――売上は伸びているのに、次のクレジットカード支払いでお金が足りない
そんな状態になっていないでしょうか
私も、せどりを始めた頃は利益より売上と在庫数ばかりを見ていました
仕入れを増やせば売上が伸び、いずれお金も増えると考えていました
その結果、せどりの在庫は約269万円まで増え、クレジットカードの支払いのために、家計から約150万円も追加資金を投入していました
この記事では、利益が出ていたのにお金が増えなかった原因を、当時のキャッシュフローと在庫の実データをもとに整理します
あわせて、私が資金繰りを見直すために変えたことと、現在の仕入れる前に確認しているポイントも紹介します
💡お金が増えなかった原因は、利益を在庫へ変え続けたため
仕入れ額より入金額が少ない状態で仕入れを続けていくと、黒字でもお金は減っていきます
現金化までの期間と入金予定、支払額を見比べながら仕入れ量を決めることが重要です
利益が出ていても口座残高が増えない仕組み
せどりでは、商品を仕入れた時点で、手元のお金は在庫に変わります
在庫が売れれば売上になりますが、すぐにお金になるわけではありません
Amazonでは、売れてから入金されるまでには時間差があるからです
せどりのお金は、主に次の3つに姿を変えて循環しています
✔️銀行口座にある資金
✔️仕入れたものの、まだ売れていない在庫
✔️売れたものの、まだ入金されていない売上
さらにクレジットカードの請求タイミングのズレが加わると、売上や口座残高だけを見ても実際のお金の流れは分かりません
かつての私は、この仕組みが理解できていませんでした
売上が出ていることに安心して、入金されるお金まで次の仕入れに回していました
その結果、利益は出ていても、手元の資金は増えずに、在庫だけがどんどん増えていくという状態になっていました
せどりの在庫が269万円まで増えた経緯
せどりを始めた頃の私は「在庫を増やすことが正しいこと」と考えていました
商品数を増やせば販売機会が増えて売上が伸びる
⇓
売上が伸びれば利益も増える
⇓
だから、利益が出そうな商品はできるだけ仕入れた方がよい
と思っていたのです
当時は、クレジットカードを使い、月約60万円分の仕入れをしていました
一方で、せどりを始めるときに、手元資金として用意していたのは約60万円です
仕入れた商品が予定どおりに売れ、支払いより先に入金されれば問題はありません
しかし、実際にはすべての商品がすぐに売れるわけではありません
納品や販売開始まで時間がかかることもありますし、売れ残ってしまい赤字で販売しなければならない商品もあります
それでも当時は、
――今は在庫を増やす時期
――売上が増えればお金も増える
と考え、仕入れを続けていました
最終的に、在庫は約269万円まで増え、クレジットカードの支払いに間に合わせるため、手元資金の他に家計から約150万円を追加投入していました
当時は、在庫が増えることが、せどりの成長だと考えていました
今考えると、在庫額だけが増え、現金化までの期間やカード支払いを十分に見られていない危ない状態でした
では、利益が出ているのに追加資金はどこに行ってしまったのでしょうか
原因は、資金の多くが在庫に変わり、キャッシュフローが悪化していたことでした
私の実績をもとにしたせどりの目標利益と在庫数の目安は
こちらの記事で解説しています▼
利益は黒字、でもキャッシュフローは赤字
次の表は、当時の実際の売上・利益・実際の入出金額です
| 年月 | 売上 | 仕入 | 利益 | 入金額 | 請求額 | キャッシュフロー |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2024年1月 | 381,544円 | 678,677円 | 65,462円 | 292,675円 | 353,326円 | -60,651円 |
| 2024年2月 | 340,973円 | 251,646円 | 57,710円 | 216,083円 | 678,677円 | -462,594円 |
| 2024年3月 | 589,428円 | 555,194円 | 74,392円 | 237,293円 | 251,646円 | -14,353円 |
| 2024年4月 | 499,346円 | 558,365円 | 71,550円 | 536,562円 | 555,194円 | -18,632円 |
売上:Amazonで販売した金額
仕入:その月に新たに購入した商品の金額(梱包資材や送料も含む)
利益:
その月に売れた商品の売上から、商品原価やAmazon手数料などを引いた金額
入金額:Amazonから実際に入金された金額
請求額:その月に支払ったクレジットカードの請求額=前月の仕入
キャッシュフロー:入金額-請求額
この表のとおり、毎月利益はプラスです
しかしAmazonからの入金額よりクレジットカードの請求額が多く、キャッシュフローは4か月すべてマイナスでした
このような状態は、本格的に仕入れを始めた2023年12月から2024年11月まで続き、キャッシュフローの合計額は-1,311,915円となっていました
当時のキャッシュフローと月末在庫の推移を見ると、現金が在庫へ変わり続けていたことが分かります。

利益だけをみて「せどりは順調」と考えていましたが、私が見るべきだったのは、売上や利益の額ではなく、キャッシュフローでした
キャッシュフロー = 実際の入金額 − 実際の支払い額
キャッシュフローがマイナスのまま仕入れを続けると、利益が出ても資金繰りは苦しくなります
キャッシュフローが悪化した3つの原因
仕入れから入金までの時間差を考えていなかった

| 工程 | 目安の日数 | お金の状態 |
|---|---|---|
| 商品を仕入れる | 0日 | クレジットカードの支払い予定が増える |
| 商品到着 | 約3日 | お金が在庫に変わる |
| 検品・保管・納品準備 | 約3日 | まだ自宅在庫のまま |
| FBA納品して出品 | 約2日 | 自宅在庫→FBA在庫に変わる |
| 商品が売れる | 約14日 | 売上は増えるけどお金は増えない |
| 購入者がAmazonに入金 | 約1日 | 売上がAmazonの留保金になる |
| Amazonの送金処理 | 約7日 | 留保期間が終わる |
| 口座に入金 | 約2日 | ここでやっと手元資金として回収 |
| 合計 | 約32日 | 仕入れから現金化まで約1か月超 |
せどりでは、商品が売れた時点で、すぐに現金が増えるわけではありません
私の場合、FBAで販売するケースだと仕入れからAmazonの入金になるまでの流れは、順調に進んでも約32日かかります
たとえば、4月1日に商品を仕入れ、FBAへ納品したあと比較的早く売れたとしても、実際に口座へ入金されるのは5月3日頃になります
さらに、これはあくまでも順調に売れた場合のケースで、私の実際の販売実績では、仕入れから販売までの日数の中央値は99日
つまり、約半数の商品は売れるまでに99日以上かかっているということです
仕入れた商品がすぐ売れる前提で資金計画を立てると
❌入金より先にクレジットカードの支払いが来る
❌在庫が現金化される前に追加仕入れで在庫が増える
で、キャッシュフローが悪化する恐れがあります
クレジットカードを過信して仕入れを増やしすぎた
クレジットカードで仕入れると、商品を買ってもすぐに手元のお金は減りません
そのため、利用限度額が自分の資金のように感じて、自分の資金以上に仕入れてしまいがちです
私も、月約60万円をクレジットカードで仕入れていました
手元資金と同程度の仕入れを続けていたため、売上の入金や在庫の現金化が少し遅れるだけで、追加資金の投入が必要となってしまいました
クレジットカードは、手元の資金が少なくてもせどりを始められる便利な手段です
一方で、自分の資金以上に仕入れを増やしすぎると、逆にキャッシュフローを悪化させる可能性もあるので注意が必要です
売れない在庫の価格見直しや損切りを後回しにした
私は当時、仕入れた商品が想定どおりに売れなくても、損切りをせずに持ち続けていました
しかし、商品が売れない限り、売れない在庫は資金に戻りません
せどりでは、仕入れた商品のすべてが想定通りに売れるわけではなく、一定数は売れ残りが出てしまいます
この売れ残った商品が増えるほど、手元の資金は不良在庫へ変わり、キャッシュフローは悪化しやすくなります
キャッシュフローを改善するために変えたこと

売上・入金・支払い・在庫を同じ台帳で見える化する
キャッシュフローを改善するために、最初に変えたのは管理方法です
せどりを始めた当初は、仕入れ金額や売上、利益額などを管理していましたが、キャッシュフローが見えず、次の支払いに対して資金が足りるのか分かりませんでした
そこで、仕入れ台帳にAmazonの注文番号を紐づけ、次の数字をまとめて確認しています
✔️次回のAmazonの入金予定額
✔️今月の仕入れ額
✔️クレジットカードの支払い予定額
✔️現在の在庫数と在庫金額
これらを同じ台帳上で見える化することで
――今月の仕入れを増やしても、次回のクレジットカードの支払いに対応できるか
――売れ残りの在庫が増えて、資金が止まっていないか
――在庫が減りすぎて、販売機会を失っていないか
が判断でき、キャッシュフローをコントロールできるようになりました

私が使っている管理項目と台帳の考え方はこちらの記事で紹介しています
無料テンプレートも配布しているので、資金管理を見直したい方は参考にしてください▼
小ロットで仕入れて、実際に売れるか確認する
資金が少ない時期や在庫が増えている時期、初めて仕入れる商品は、一度に大量に仕入れず、少数でお試し仕入れをするようにしました
仕入れる時は売れると思った商品でも、自分が出品した場合に想定通りに売れるかどうははわかりません
実際に販売してみると、Keepaなどの履歴から想定したより早く売れる商品もあれば、逆に売れない商品もあります
最初から大量に仕入れるのではなく、販売実績と自分の販売結果を確認してから仕入れ量を増やすことで、大量の売れ残りを作らないようにしています
売れない在庫は、価格改定と損切りで現金に戻す
損切りは、赤字を確定させる行為で勇気がいりますが、想定通りに売れない商品は損切りも検討することにしました
売れない在庫を持ち続けることは、資金が拘束されてしまうリスクに加えて、在庫保管にもコストがかかります
長期在庫を、全て損切りすべきだとは考えていませんが、価格を見直しても売れる見込みが薄い在庫や、資金を圧迫している在庫は、現金に戻すことを優先しています
価格見直しから損切りまでの判断については、こちらの記事で解説しています▼
初めのうちは、赤字で売る決心はなかなかつきませんでした
今は、売れない在庫を持ち続けて、次の仕入れ機会を失う方がリスクだと考えています
仕入れをするかどうか迷った時のチェックポイント
仕入れを見送るか迷うときは、次のポイントをチェックします
✔️次回のクレジットカード支払い額が、手元資金とAmazonの入金予定額を上回っていないか
✔️在庫金額だけが増え、売上や入金額が追いついていない状態になっていないか
✔️長期間売れていない在庫が増えていないか
✔️売れた商品の補充であっても、現在の在庫数が直近の販売実績に対して多すぎないか
このような状態なら、新しい仕入れを急がず、価格見直しや在庫整理を優先します
私は、クレジットカードの利用可能額ではなく、次回の支払い日に実際に用意できる現金を基準に、仕入れを増やすか判断しています
キャッシュフロー改善前後の比較
次の表は、在庫を増やしすぎて資金繰りが悪化した時期と、現在の状況を比較です
| 指標 | 悪化時 | 現在 |
|---|---|---|
| 在庫金額 | 269万円 | 160万円前後 |
| 追加投入した資金 | 約150万円 | 追加投資無し |
| 月間仕入れ額 | 約60万円 | 約25万円 |
| 月間キャッシュフロー | ▲10万円 | +8万円 |
| 仕入れタイミング | 利益がでる商品を見つけた時 | 入金予定・支払額・在庫を 確認して判断 |
以前は、クレジットカードの限度額をみながら、利益商品を見つけた都度仕入れをしていました
ただ、現在は、次回のAmazon入金予定額、カードの支払額、手元資金、抱えている在庫金額を確認し、資金繰りに余裕がある範囲で仕入れるようにしています
仕入れ額を抑えたことで売上規模は小さくなりましたが、キャッシュフローは安定しました
家計から追加で投入していた150万円の資金は利益で回収した上で、追加の投資はすることなく運営できる状態に改善しました
せどりでは、利益を増やすことも大切ですが、それ以上にお金を減らさずに、安定して続けられる仕入れをすることが重要です
まとめ
せどりでお金が増えなかったのは、利益が出ていなかったからではありません
利益を現金として残す前に次の在庫へ回し、入金より支払いが多い状態で仕入れを続けていたことが原因でした
在庫269万円まで増やした経験から、今は売上よりも、次の支払いまでに現金がいくら残るかを重視しています
まずは、自分の売上、利益、入金予定額、カード支払い額、在庫金額を同じ表に並べてみてください
資金繰りが苦しい原因が見えてくると思います
FAQ
Q.せどりで利益が出ているのに、お金が増えないのはなぜですか?
A.利益が出ていても、その利益が在庫や入金待ちの売上に変わっていれば、口座の現金は増えません
仕入れ額、入金予定額、カード支払い額などお金の流れを確認して、どこでお金が留まっているのかを確認する必要があります
Q.在庫を減らすと、せどりの利益も減りませんか?
A.在庫を減らせば販売機会が減るリスクはあります
ただし、売れない在庫や回転の遅い在庫を持っていてもお金は増えません
売れない在庫は整理して資金を回収し、新しい仕入れをした方が利益は増えます
Q.損切りは、必ずした方がいいですか?
A.せどりをしていく上で、損切りは必ず必要になってきます
売れない在庫は不要なコストを発生させる悪い在庫です
想定通りに売れなかったものは、損切りしてでも資金を回収して次の仕入れをした方がお金が増えやすくなります
Q.キャッシュフローを安定させるためにはどうしたらいいですか?
A.お金の流れを把握して、在庫を抱えないことが大切です
初めのうちは、利益率より商品を回転させることを意識すると、キャッシュフローが安定しやすくなります
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