Amazonせどり価格戦略・運営ノウハウ

損して得を取る思考法|せどりで「損切り」が重要な理由

売れ残った在庫ってどうすればいいんですか?赤字になっても売るべきでしょうか?

Kei

私は、基本的には想定通りに売れない場合は「赤字でもいいからとにかく売る」ことを基本にしています。赤字で売ることを「損切り」っていうんだけど、この損切りがお金を増やすうえではとても大切です。

この記事はこんな人に向けて書いています

  • 売れ残り在庫に悩んでいるせどり初心者
  • 損切りすべきか迷っている人
  • 回転率を意識してキャッシュを増やしたい人

せどりをしていると、仕入れた時の想定通りに売れない商品は必ず出てきます。
そのとき大事なのが、「いつまで売れるのを待つか?」の判断です。

私の場合、「想定していた販売期間を超えたとき」は損切り検討のタイミングと決めています。

  • 少数多品種で1個2個残っているだけなら放置でもOK
  • 縦積み(同じ商品を複数仕入れ)している場合は要注意

なぜなら、回転しない在庫にお金が縛られてしまうからです。
資金が固定されてしまうと、新たな仕入れもできず、キャッシュフローが悪化します。

赤字で商品を売ることが、なぜお金を増やすうえで重要になるのか、この後、具体的な例を踏まえて解説していきます。

この記事を読んでわかること
  • 損切りの判断タイミングとその根拠
  • 損切り後に現金を回すメリット
  • 回転率を活かして「損して得する」考え方
【結論】積極的にな損切りでキャッシュ回収

損切りは“損を確定させる”行為ではなく、
キャッシュを守り、次の利益を生むための戦略です。

想定販売期間を超えた在庫は早めに現金化し、回転率の高い商品へ資金を回す。

これが、せどりを長く安定して続けるための基本です。

【具体例】損切りと再投資の比較シミュレーション

想定条件

仕入れ価格1,000円/個
仕入れ個数10個
想定販売価格2,000円/個
2,000円で売れた時の1個当たりの入金額1,200円/個
      〃          想定利益200円/個
値崩れ後の販売価格1,500円/個
1,500円で売れた時の1個当たりの入金額700円/個
      〃          想定利益-300円/個

販売状況

  • 3か月経過時点で、2,000円で売れたのは3個のみ
  • 残り7個は売れずに値崩れ。現在の販売価格は1,500円。1,500円で販売すると入金額は700円となり、1商品当たり300円の赤字
  • 最安値付近にはライバル多数。最安値付近のセラーの在庫がなくなり、相場が戻るまでには更に半年くらいかかる見込み
  • 寝かせは、相場が戻るのを待って販売
  • 損切りは、赤字でも現在の販売額1,500円で残りの7個を販売

「寝かせ」と「損切り+再投資」の比較

損切り・寝かせで販売した時の3か月経過時点の入金額を比較してみました。

項目寝かせ損切り
売り上げ2,000円×3個=6,000円2,000円×3個+1,500円×7個=16,500円
利益200円×3個=600円200円×3個+(▲300円)×7個=▲1,500円
3か月経過時点での
入金額(現金)
1,200円×3個=3,600円1,200円×3個+700円×7個=8,500円

利益では「寝かせ>損切り」となっていますが、入金額は「損切り>寝かせ」になっています。
見込み通りに相場が戻れば「寝かせ」の方が、売り上げ・利益ともに損切りを上回りますが、あくまでも見込みで相場が更に悪くなる可能性もゼロではありません。

せどりで大切なのは「利益(帳簿上の数字)」ではなく、「現金(実際の数字)」

寝かせをして資金を拘束されるとキャッシュフローが悪化し、最悪の場合クレジットカードの支払いに間に合わず、資金ショートにもなりかねません

こうした事態を防ぐためにも、想定している販売期間を超えた場合は、積極的な損切りによる資金回収が重要なのです。

🔗キャッシュフロー悪化の原因と改善策についてはこちらの記事で解説しています。
よかったら読んでみてください。

👉せどりの落とし穴!現金が減る理由とキャッシュフロー改善法

複利の力|損切りで回収した資金を再投資すると?

損切りの回収資金(8,500円)と寝かせの回収資金(3,600円)の差額(4,900円)を、利益率15%の別商品に再投資したと仮定します。

仮に半年間(=相場が戻るまでの期間)に、複利で3回転(2か月ごとに1回転)させることができたとすると

 4,900円×(1+利益率0.15)^3=7,452円

つまり、損切りして現金を確保し、それを短期間で再投資すれば、最終的に入金ベースで7,452円を回収できる計算になります。

なお、寝かせで半年に得られる金額は

7個×1,200円=8,400円

最終的な金額ではやや届きませんが、一か八かで相場が回復するのを待つのではなく、積極的に損切りして現金を動かす経験は、今後せどりを続けていく上では、必ず必要なスキルになります。

上級編|寝かせが有効な4つのケース

寝かせには在庫管理力・相場観・保管スペース・資金的余裕が必要です。
特にキャッシュに余裕がない初心者は「寝かせによる資金拘束=機会損失」になりやすいので注意が必要ですが、寝かせが有効なパターンもありますので紹介しておきます。

季節商品やイベント商品

  • 例:クリスマス、ハロウィン、バレンタイン、入学卒業関連など
  • 一時的に相場が下がっても、来年の同じ時期には需要が戻る可能性が高いため、寝かせが有効です。

限定・廃盤商品

  • 例:コラボ商品、販売終了したキャラクターグッズ、期間限定カラーなど
  • 供給が完全に止まり、時間が経つとプレミア価格になる可能性がある商品は、寝かせる価値があります。

値崩れ後にライバルが撤退しやすい商品

  • 例:大型商品や送料が高い商品、在庫保管にコストがかかる商品
  • 他のセラーが撤退していく中で、時間差で自分の出品だけが残り、価格が回復するケースがあります。

メーカーや市場のトレンド変化が読めるとき

  • 例:新モデルが出て旧モデルが一時的に下落 → 数か月後に安定して値戻り
  • トレンドやサイクルを読めるジャンル(家電・模型・ホビーなど)では、一時的な値崩れの後の反発を狙う寝かせが有効です。

最安値にしても損切りできない場合

Amazonせどりをしていると、
「ライバルがいないし、最安値にもしているのに、なぜか売れない…」
という場面に出くわすことがあります。

この場合、原因は大きく分けて 「価格の問題」「需要の問題」 の2つです。

相場よりも価格が高すぎるケース

たとえ今の価格が最安値でも、過去の販売履歴(相場)より高いと、なかなか売れません。
相場より割高だと、購入者は「もう少し下がるまで待とう」と判断するためです。

Keepaなどで過去の販売価格を確認し、徐々に値下げをしていきましょう。
ライバルがいないのに一気に過去の相場に落としてしまうと、
せっかく利益を逃してしまうことになるので、1週間単位ずつ価格を徐々に下げていき様子を見ましょう。

商品自体に需要がない場合

もう1つのパターンは、「そもそも需要がない商品」です。
セラーセントラルの「全在庫の管理」画面にある「ページ閲覧数」の数字を確認してみてください。
この数字が低い場合、商品ページそのものが見られていないことになります。

つまり、検索されていない or 表示されていない 可能性が高いということです。

ページ閲覧数

こういった商品は、いくら価格を下げても売れない可能性が高いです。
その場合は、以下のような選択肢を検討しましょう。

  • 在庫処分タイムセールを活用(一定の割引率で在庫を減らす)
  • 在庫買取業者への売却(FBA倉庫から直接引き取り可能)
  • 最終手段として廃棄(手数料はかかるが赤字改善)

これらはいずれもセラーセントラルの「全在庫の管理」画面から操作可能です。

売れない在庫は、“利益を生まないコスト”です。
保管料がかさむ前に、早めの判断を心がけましょう。

まとめ|損をして得をとる思考がキャッシュを守る

せどりを続けていると、思うように売れずに在庫が残ってしまうことは避けられません。

もちろん、「相場が戻るまで寝かせて待つ」という選択肢もあります。
ただ、資金に余裕のない初心者にとっては、リスクの高い不確実な戦略になりがちです。
相場によっては、さらに傷を広げる結果にもなりかねません。

だからこそ、「想定販売期間を超えたら損切りして現金化」という意識が大切です。

回収した現金を使って、回転率の高い商品に切り替えていくことで、キャッシュフローが改善されていきます。

「損して終わり」ではなく、「損をきっかけに現金を動かし、経験と次の利益につなげる
この発想が、せどりを長く続けるうえで欠かせない考え方だと思います。

🔗そもそも損切りしなくてもいい、失敗しないリサーチ方法についてはこちらの記事で紹介しています。
よかったら読んでみてください。

👉初心者必見!失敗しないAmazonせどりリサーチと7つのチェックポイント


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この記事は、「ちょうどいい自由」を求めて資産形成中の普通の50代サラリーマン「Kei」が、自身の実体験をもとに執筆しています。
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