仕入れた商品って、どこまで記録すればいいんですか?
とりあえず領収書を残しておけば大丈夫ですか?
領収書をとっておくのは必要だけど、それだけでは管理ができません。
安定して利益を出すためには、まず仕入れ時点で商品の情報を記録しておくことが大切です。
この記事はこんな人に向けて書いています
- 仕入れた商品が判らなくなってしまう人
- 利益は出ているのに現金が減っている気がする人
- 在庫管理ができていない人
せどりは「安く仕入れて、高く売れば利益がでる」と単純に思いがちですが、
それだけだと継続的に利益を上げ続けることは難しいんです。
特にAmazonせどりは、
仕入れタイミングと販売・入金タイミングがズレるため、
「利益が出ているのに現金が減っている」現象が起こりがちです。
その原因の多くはキャッシュフローを把握していないこと。
キャッシュフローを把握するためには、仕入から販売・入金までを
しっかりと記録し管理しておく必要があります。
この記事では、キャッシュフローを安定させるために
仕入れ時点で何を記録しておけば良いか、
私が実際にエクセルで管理している商品管理と記録方法について紹介します。
🔗キャッシュフローの重要性については、こちらの記事で紹介しています。
よかったら読んでみてください。
- 仕入れ記録を残すべき理由
- 1商品ごとに記録しておくべき管理項目
- 続けるためのルーティン化のコツ
商品管理のために仕入れ時点で押さえるべき項目は8項目。
これらを記録しておくことで以下のメリットがあります。
- キャッシュフローが安定する
- リピート仕入れの効率が上がる
継続のコツは、こまめに記録をつける習慣を作ること。
「あとでまとめて」は続かないので、
仕入れのタイミングごとに記録しておくのがおすすめです。
| 記録のタイミング | 主な記録項目 |
|---|---|
| 仕入れ時 | ・商品の基本情報(商品名・JAN・ASIN・購入先など) ・仕入れに関する項目(仕入価格・送料・ポイントなど) ・販売に関する項目(想定価格・損益分岐点など) |
こまめに記録することで、
「どの商品が、いつ、どのくらい利益を出したか」が一目で分かるようになります。
キャッシュフローの把握はもちろん、
仕入れの再現性を高め、売上を安定させるための最初の一歩です。
目次
Amazonせどりの仕入れ記録で押さえるべき8項目
仕入れ管理にはいくつもの情報を残す必要がありますが、
最低限、次の8項目を押さえておくことで「利益」「キャッシュ」「仕入れ判断」をすべてカバーでき、その後の売上管理につながります。
| 押さえておくべき項目 | 内容・目的 |
|---|---|
| 仕入先・商品名・ASIN・JAN | 同一商品を再仕入れする際に必要。 商品特定のための基本情報。 |
| 注文日・仕入(支払い)価格 | 利益率を正確に出すための基本データ。 |
| 想定価格・損益分岐 | 仕入れ判断の根拠として残しておく。 |
商品情報|商品特定のための基本情報
仕入先|再仕入れの宝の地図(重要度:★)
領収書と照らし合わせるために仕入れ先名を記録しておきましょう。
再仕入れの際にも、どの店舗・サイトで仕入れたかが分かると非常に便利です。
商品名|後で探せる略称禁止ルール(重要度:★★★★★)
Amazonの商品ページにある正式名称をそのまま記録します。
略称で書くと、あとでトランザクションやKeepaデータと照合するときに迷子になりなりがちです。
初めのうちは、商品名を略称で記載していましたが、
トランザクションのダウンロードリストと商品名が一致せずに、
商品の凸合に苦労しました。
それ以来、Amazon商品ページの商品名をそのままコピペして記録しています。
一見面倒でも、後でデータ管理が驚くほどスムーズになります。
ASIN|Amazonでの住所(重要度:★★)
Amazon内で商品を一意に識別するコードです。
Keepaを使う人には必須の項目といえます。
セラーセントラルでダウンロードできるリストには
各商品にASIN(Amazonの商品ID)が記載されています。
私はこのASINをキーに、KeepaAPIを使って、自己発送商品の最安値を自動取得し、価格調整の効率化をはかっています。
このように、ASINは自動化を行う人にとっては必須の項目です。
記録しておけば、後で価格管理やリサーチを自動化する際にも活用できます。
JANコード|他サイト比較の万能キー(重要度:★★★)
Yahoo!ショッピングやヨドバシなど、他サイト検索に欠かせないコードです。
再仕入れや相場確認のときに大活躍します。
🔗JANコード間違えについては、こちらの記事で体験談を紹介しています。
よかったら読んでみてください。
最初はKeepaや店舗でのリサーチが中心だったため、「なくてもいいか」と思ってJANコードは記録していませんでした。
ところが、再仕入れをしようとYahoo!ショッピングで検索したところ、
ASINでは検索できなかったのです。
その後、QuickShop見ながら一つ一つJANコードを追記していきましたが
まとめて調べるのは本当に大変でした。
今は、仕入れ時にJANコードを必ず記録しておき、再仕入れの際にすぐに検索できるようにしています。
👇実際に使用しているエクセルテンプレート(商品情報サンプル)

仕入れ情報|支出を正確に把握するための必須項目
注文日|仕入の発生タイミング(重要度:★)
カードの締め日や入金サイクルを把握するために必要な項目です。
特に電脳せどりでは、購入から入金までのタイミングがズレやすいため、
注文日を記録しておくことで支払いの先行リスクを管理できます。
電脳せどりの場合、商品到着までに時間がかかります。
ものによっては到着まで何週間かかることも。
去年の年末商戦では、商品を大量に仕入れていたため、
いつ、何を買ったのかわからなくなることがありました。
そんなとき、仕入日を記録していたおかげで、購入履歴を追跡することができ、同じ商品の重複購入を防ぐことができました。
仕入日は、支払いのタイミングを把握するだけでなく、
在庫管理にも必要な項目です。
仕入れ(支払い)価格|支払い方法別に管理(重要度:★★★★★)
仕入れ価格は、送料・梱包資材なども含めて税込価格で統一して記録しましょう。
私の場合、まとめて購入したときの送料・梱包資材などは本体価格で按分して計上います。
割引がある場合は、実際の支払金額(実質の仕入れ額)で記載しておくと、
正確な利益率を計算することができます。
また、現金、カード・ポイント払いなど支払い方法ごとに分けて記録しておくと、
支払いタイミングのズレを把握しやすくなります。
始めはカード・現金・ポイント払いを分けずに「仕入れ価格」として一括りで記録していました。
その結果、ポイント払い分の利益率が正しく計算ができなかったり、翌月のカードの請求金額が把握できなかったりして、支出が安定しませんでした。
それぞれの支払い方法を分けて管理することで、支出の全体像を正しく把握することができるようになり、資金繰りも安定しました。
現在は、取得ポイントも記載していますが、「ポイント支払い」分として記入しているので、厳密には不要かもしれません。
👇実際に使用しているエクセルテンプレート(仕入れ情報サンプル)

販売情報|仕入れ時点で想定価格と損益分岐を計算
想定価格|欲張らず今の最安値で(重要度:★★★★)
仕入れ時点でのAmazon最安値を想定価格として設定しましょう。
最安値を基準にしておくことで、仕入れ後に多少の値下がりがあっても赤字になりにくく、安定した利益を確保できます。
また、想定価格を明確にしておくことで、
「仕入れ時点でどの程度の利益を見込めるか」を具体的に把握でき、
仕入れ基準(利益率や販売数など)の精度も上がります。
せっかく見つけた仕入れ商品だと、つい想定価格を甘く見積もってしまいがちです。
私も始めのころは、「これくらいで売れたらいいな」という希望込みの想定価格を、
Keepaのグラフを見ながら設定していました。
しかしこの方法では、時間も手間もかかり、仕入れに必要以上の時間がかかってしまいました。
そこで今は、仕入れ時点のAmazon最安値を想定価格とし、
その価格で販売しても利益が取れる商品だけを仕入れ対象にしています。
結果的に、仕入れ判断がシンプルになり、迷いが減って作業効率も上がりました。
損益分岐|値下げ余地を数値で見える化(重要度:★★★)
「いくらになったら赤字になるのか」を、仕入れ前にあらかじめ計算しておきましょう。
損益分岐ラインの計算式は以下の通りです。
損益分岐=仕入れ価格+出品手数料 +送料(自己発送の場合)
この価格以上で販売できれば、確実に黒字になります。
仕入れる前にKeepaで過去の販売価格を確認し、
損益分岐を下回る価格帯がないかをチェックしておくことで、
「データ上、赤字になる可能性が低い商品」を見極めることができます。
以前は、想定利益額だけを見て仕入れ判断をしていました。
これはあくまで、「想定どおりに売れた場合の判断」です。
しかし、実際には値下がりするケースもあります。
そんなときに備えて行うのが、損益分岐の計算です。
仕入れ時に損益分岐を算出しておくことで、
「この価格を下回らなければ大丈夫」という安心感が生まれ、
値下げ競争に巻き込まれても冷静に判断できるようになりました。
🔗カートを取るための価格戦略について、こちらの記事で紹介しています。
よかったら読んでみてください。
👇実際に使用しているエクセルテンプレート(販売情報サンプル)

注)販売価格は、注文が入ったら記入します。
まとめ|仕入れ時点で記録しておくこと
仕入れ記録は、せどりの土台です。
商品を仕入れた時点で、以下の情報を正確に残しておくことで、
販売・入金までの流れをスムーズに管理できます。
仕入れ時点で記録しておく項目(まとめ)
- 商品情報:仕入れ先/商品名/ASIN/JANコード
- 仕入れ情報:注文日/仕入価格・支払方法
- 販売情報:想定価格・損益分岐
この記録を習慣化することで、
- キャッシュフローの安定
- 再仕入れの効率化
- 利益率の精度向上
が実現できます。
次回は、「販売後に記録すべき項目」を解説します。
入金サイクルを把握して、キャッシュを減らさない仕組みを作りましょう。
👉 続きはこちら:初心者必見!Amazonせどり販売記録のつけ方|注文後に入力する4項目(近日公開予定)
FAQ
Q.仕入れた商品はどこまで記録すればいいですか?
A.仕入れたすべての商品を1つずつ記録するのが理想です。
領収書だけでも最低限の証拠にはなりますが、
「どの商品が、いつ、いくらで、どこから仕入れたのか」がわからないと、
利益率やキャッシュフローを正確に把握できません。
Q.JANコードとASIN、どちらを記録すればいいですか?
A.両方記録しておくのがベストです。
- ASIN:Amazon内の管理やKeepa連携に必要。
- JANコード:Yahoo!ショッピングなど他サイトで再仕入れする際に必須。
どちらか片方だけだと、リサーチや在庫照合のときに時間がかかります。
Q.想定価格はどうやって決めればいいですか?
A.仕入れ時点のAmazon最安値を想定価格として設定しましょう。
希望的観測で高めに設定すると、
値下がり時に赤字になるリスクがあります。
「最安値で売っても利益が取れるか?」を判断基準にするのが安全です。
Q.記事で紹介されている売上管理のエクセルテンプレートが欲しいです。
A.ご希望の方は、下部のお問い合わせフォームから「エクセルテンプレート希望」とご連絡ください。
実際に仕入れ・販売したサンプルデータ入りの記載例テンプレートを、無償でお渡ししています。
【関連記事はこちら】
- 初心者必見!失敗しないAmazonせどりリサーチと7つのチェックポイント
⇒ 【記事を確認】 - 初心者必見!電脳せどりリサーチ完全ガイド
⇒ 【記事を確認】 - せどりの落とし穴!現金が減る理由とキャッシュフロー改善法
⇒ 【記事を確認】
ぜひチェックしてみてください。
【お問い合わせ・プライバシーポリシー】
お問い合わせ等は、以下のリンクからご確認ください。



