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👉初めての販売経験①|髪が凹むヘッドホン
眠っていたスマホとの再会
ヘッドフォンの成功体験の勢いに乗って、家にある”売れそうなもの”を探してみた。
SNSをみていると、古いスマホも意外と高く売れるらしい。
──そういえば、昔使っていたスマホがどこかにあったはず
クローゼットの奥を掘り返すと、スーパーの袋に
無造作に入れられたスマホが3台見つかった。
HUAWEI P20 Lite と Xaiomi Redim Note 9s
残りの1台は、名前も思い出せない”名もなきスマホ”
どれも機種変更した後に「そのうち処分しよう」と思いながら
どう処分していいかわからず、結局そのまま袋に入れて
クローゼットの奥に放り込んでいたものだった。
久しぶりに陽の目を浴びた彼らは、指紋の跡やケースのシミも懐かしい。
電源を入れても反応しない彼らは、
過去の記憶を抱えたまま静かに眠っているように見えた。
思い出を消す作業
スマホを売るときめたものの、その前にやらなければいけないことがあった。
──データの削除
ヘッドホンと違い、スマホは個人情報の塊。
誰かに譲るには眠っている彼らを起こして、抱えている記憶を消してもらう必要がある。
充電コードをつなぎ、久しぶりに電源を入れる。
ゆっくり立ち上がる画面に、時の流れを感じた。
そして立ち上がった画面の中には、過去の自分がそのまま残っていた。
──幼かった娘との、楽しかった日々
──仲間とバカ騒ぎした夜
そんな忘れていた大切な時間を、彼らは大事に記録してくれた。
彼らの記録をSDカードに移して、工場出荷状態に初期化する。
幾度かの確認を経て、彼らは短い眠りについた。
初期化を終えた彼らは、再び光を取り戻し、
まるで初めて会う人に対峙するように、次々と質問を投げかけてきた。
「あなたの言葉は?」
「あなたの国は?」
「ネットワークに接続しますか?」
まるで、永い眠りから覚めた人のようだ。
私は彼らの問いかけに一つ一つ答えていき、
彼らが再び息を吹き返していくその姿を見守っていた。
──彼らはもう私の記録を覚えていない
全ての記憶が消えたことを確かめて
もう一度、目覚めた時に出会った人の色に染まれるよう、
最後の初期化を行った。
新しい思い出を求めて
再び目覚めた彼らは
しばらくの間、静かに机の上で光を放っていた。
もう、私の記録を何ひとつ覚えていない。
けれど、その無垢な画面の奥には、
新しい誰かの時間が、これから刻まれていくのだ。
クリーニングクロスで指紋を拭き取り、
私との記憶の染みついたケースを外す。
フリマアプリを開き、
写真を撮り、状態を説明し、価格を決める。
“出品”のボタンを押して、彼らとの別れを告げた。
数日後、購入通知が届いた。
その文字を見たとき、胸の奥で小さな光が灯った気がした。
誰が手にするのかはわからない。
でも、どこかでまた、
このスマホが“誰かの人生の一部”として息づいていくのだろう。
手放すことは、失うことではない。
次の誰かに“思い出を託す”ことなのだと思う。
こうして私は、“不用品販売”という実績をまたひとつ積み上げ、
“ちょうどいい自由”に、一歩近づいた。

- 決済金額 12,700円
- 販売手数料 0円(キャンペーンで手数料無料)
- 送料 450円
利益 12,250円

- 決済金額 4,800円
- 販売手数料 239円
- 送料 450円
利益 4,111円
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この記事は、「ちょうどいい自由」を求めて資産形成中の普通の50代サラリーマン「Kei」が、自身の実体験をもとに執筆しています。
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